PHSの料金なんて、キャリアのパンフレットやサイトを見ればわかることなんだけど、未だに誤解も多いようなので、ここでも軽く紹介しておくことにする。
※)サービス内容、料金等は2003年4月の段階でのもの
※)時間帯…昼間(8:00〜19:00)、夜間(19:00〜23:00)、深夜・早朝(23:00〜8:00)
時間帯\距離 | 同一区域・隣接区域・20km以内 | 20km超 〜30km以内 | 30km超 〜60km以内 | 60km超 〜100km以内 | 100km超 |
---|---|---|---|---|---|
平日昼間 | 10円+ 10円/60秒 | 10円+ 10円/45秒 | 10円+ 10円/36秒 | 10円+ 10円/14秒 | 10円+ 10円/14秒 |
夜間・土日祝日昼間 | 10円+ 10円/60秒 | 10円+ 10円/45秒 | 10円+ 10円/36秒 | 10円+ 10円/20秒 | 10円+ 10円/14秒 |
深夜・早朝 | 10円+ 10円/90秒 | 10円+ 10円/60秒 | 10円+ 10円/45秒 | 10円+ 10円/23秒 | 10円+ 10円/16.5秒 |
標準プランとなる「プラン270」でのPHS(もしくは一般加入電話)に発信した場合の通話料金。その他のプランは、このプランの通話料金を元に計算される(プラン270のn倍というカタチ)。市外通話でも、隣接した地域や20km以内の地点であれば同一区域内と同等の扱いになるのがドコモのPHSの特徴。
接続のたびに10円の接続料が加算されるので、最初から20円の課金となる点と、PHSに発信した場合のみ、10秒以内の通話ならプランに関わらず10円のみの料金となるという点の2点を覚えておく必要がある。
一般加入電話からPHSにかける場合も上記の表に準ずる。
時間帯 | 料金 |
---|---|
平日昼間 | 10円/15秒(距離にかかわらず) |
夜間・土日祝日昼間 | 10円/16.5秒(距離にかかわらず) |
深夜・早朝 | 10円/22秒(距離にかかわらず) |
プラン270での、携帯・自動車電話に発信した場合の通話料。
よく「PHSから携帯・自動車電話への通話は高い」という言葉をよく耳にする。だが、実際、料金表を見てみるとそうでもない。平日昼間ならば、ドコモのデジタル(800MHzPDC)の「おはなしプラスBIG」などよりは安い計算になる。時間帯とプランによりけり、ということである。
携帯・自動車電話に発信する場合は、接続料は発生しなく距離も関係ない、という点は覚えておこう。
※)ドコモのデジタルの「おはなしプラスBIG」は、平日昼間、同一営業区域内という条件で、発信先が同キャリアの場合が11円/18秒、他キャリアの場合は11円/16秒となる。
時間帯\距離 | 同一区域・隣接区域・20km以内 | 20km超 〜30km以内 | 30km超 〜60km以内 | 60km超 〜100km以内 | 100km超 |
---|---|---|---|---|---|
平日昼間 | 10円/60秒 | 10円/45秒 | 10円/36秒 | 10円/14秒 | 10円/14秒 |
夜間・土日祝日昼間 | 10円/60秒 | 10円/45秒 | 10円/36秒 | 10円/20秒 | 10円/14秒 |
深夜・早朝 | 10円/90秒 | 10円/60秒 | 10円/45秒 | 10円/23秒 | 10円/16.5秒 |
PHSを利用する上で重要なデータ通信だが、基本的にはPHSや一般電話へ発信するのとほぼ変わらない。しかし、接続料の10円が発生しないというのが大きい。同一区域の深夜・早朝であれば、10円/90秒でデータ通信が可能となる、というのが他キャリアPHSよりも魅力的な点であるといえる。
ただし、moperaによる接続の場合は、プランや距離・時間帯に関係なく15円/60秒になってしまう。割高感は否めないが、標準プラン以外のプランなら場合によっては、かえって得になるので、利用しない手はないだろう。
用途 | 料金 |
---|---|
PHS・一般加入電話への通話料金 | 10円/18秒(距離・時間帯にかかわらず) |
携帯・自動車電話への通話料金 | 10円/12秒(距離・時間帯にかかわらず) |
データ通信料金 | 10円/18秒(距離・時間帯にかかわらず) |
課金の方法が他のプランと著しく違い、PHSの料金体系としてはやや異端的な感じがするのが、プラン135である。基本料金が安く通話料金が高い単なる待ち受け専用のプランかと思いきや、意外と奥が深い。
他のプランのような通話毎の接続料金が発生しないので、単なる用件を伝えるだけの通話が多い人はこちらの方がお得であるし、時間帯、距離が影響しない一律の料金設定となっているため、長距離通話が多いという人にもお薦めのプランとなる。データ通信料金は高いが、moperaを利用すれば、他のプランと同様の15円/60秒になるので、M-stageやbrouserphoneでしかネットに接続しないという人なら、こちらの方がお得となってしまう。
パルディオEメールもプランに関係ないので、メールの送受信や、moperaでのブラウズがメインで、通話は待ち受け中心もしくは長距離通話が多いという人なら、断然プラン135なのである。
基本料金: 2,700円
すべてのプランの基準となる標準プラン。いちねん割引適用可。
基本料金: 1,980円
通話料金・データ通信料金はプラン270の1.5倍になる。待ち受け中心の場合はこのプランが無難。
基本料金: 1,980円
昼間はプラン270と同じ通話料金・データ通信料金だが、それ以外の時間帯(夜間・深夜・早朝)ではプラン270の2倍になってしまう。主に昼間しか通話しない、という人向け。
基本料金: 1,350円
通話料金の加算方法が特殊なプラン。距離や時間帯に関係なく、通話料金・データ通信料金ともに10円/18秒となる。ただし、携帯・自動車電話に発信した場合は10円/12秒。
基本料金: 980円
あらかじめ登録した3ヶ所のみに発信先を限定した特殊プラン。専用端末Paldio 631Sでのみ適用されるプランである。通話料金・データ通信料金はプラン270と同じなので、かなりお得。3ヶ所に登録していなくてもドコモへの問い合わせや、警察、消防などにかけることはできる。
基本料金: 4,200円(通話料金: 2,200円込み)
2,200円分の通話料があらかじめ込みになっているプランで、通話料・データ通信料はプラン270と同じ。それなりに通話をする人であれば、このプランにしておいて問題ない。いちねん割引適用可。
基本料金: 1,980円(通話料金: 1,000円込み)
1,000円分の通話料金が込みになっているが、通話料・データ通信料がプラン270の2.5倍と、ちょっと高めに設定されている。しかし、mopera等の使用を考えるとプラン198よりやや得か。
基本料金: 1,980円(通話料金: 1,000円込み)
1,000円分の通話料金が込みになっている点では、パルディオおはなしプラスと同じ。だが、通話料金がプラン270の3倍で、データ通信料金がプラン270と同じというデータ通信に特化したプランになっている。P-inやPicwalk向けのプラン。
基本料金: 8,400円(通話料金: 3,800円込み)
ドッチーモ専用のパッケージプラン。基本料金に込みになっている通話料金3,800円はPHSと携帯電話両方のモードで共用である。PHSモードでの通話料・データ通信料はプラン270と同じ、携帯電話モードでの通話料はプランAと同じになる。いちねん割引適用可(PHSと携帯電話の両方の割引率が適用される)。
基本料金: 1,900円
これはプラン270のオプションプラン。基本料金2,700円に追加することで、5時間まで何度でもデータ通信が接続可能となる(加算は秒単位)。通話もしつつ、ヘビーにデータ通信する人向け。moperaとパルディオEメールの料金が対象外なのが残念。
基本料金: 2,500円
パルディオデータプラスのオプションプラン。基本料金1,980円に追加することで、10時間まで何度でもデータ通信が接続可能となる準常時接続プラン。対応アクセスポイントは限られているが、プランF5とは違いmoperaも対象となる。
基本料金: 3,200円
P-p@c 10と同様にパルディオデータプラスのオプションプラン。基本料金1,980円に追加することで、20時間まで何度でもデータ通信が接続可能となる。
基本料金: 980円
「P-doco?」の専用プランなので、通話・データ通信ともに関係なし。「いまどこサービス」の利用料金は10円/1回となる。
基本料金: 980円
テレメトリングシステム専用のプランなので、あまり関係ないかも。プラン270と同じデータ通信料金で、音声通話には対応していない。
定額料金: 4,880円/月
定額制のデータ通信料金プラン。ただし、対応プロバイダの対応アクセスポイントのみ。それ以外は、プラン270と同様の通信料金が発生してしまう。moperaで接続する場合は、@FreeD専用のアクセスポイント「0570-800-166-#6401」へ接続すること。
定額料金: 48,000円/年
定額データ通信プランの年一括前払い方式。細かい点は月払いプランとほぼ同様。契約の期間は、申し込み日から一年間となる。
そんなにたくさん紹介されてもわからん、という人は多いかもしれない。そこで、実際、月にどのくらい通話する人はどのプランが得なのか、という部分だけ紹介しておこうと思う。
条件としては、通話のみで平日昼間に、同一区域内のPHSまたは一般加入電話へ発信した場合であると仮定、接続料のことを考慮し、一回のみの連続通話だと考える。また、昼間だけ安い「プラン198デイライト」と、発信先を限定する「ここだけプラン98」は比較の対象外とし、いちねん割引などの割引プランも適用しないこととさせてもらった。
通話時間 | 基本料金+通話料金 | 最適プラン |
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0分以上〜18分54秒以下 | 1,350円〜1,980円 | プラン135 |
18分54秒以上〜99分以下 | 1,980円〜3,480円 | パルディオおはなしプラス |
99分以上〜143分以下 | 3,480円〜4,140円 | プラン198 |
143分以上〜149分以下 | 4,140円〜4,200円 | プラン270 |
149分以上〜 | 4,200円〜 | パルディオおはなしプラスL |
それだけじゃわかんないよ〜という人のためにもう1パターン。PHSの通話は、毎回接続料が発生してしまうために、時間課金だけでは比較できないという人のために通話回数で比較してみた。
平日昼間、発信先は同一区域内のPHSまたは一般加入電話、1回の通話に3分かけるものとして、その通話料と基本料金の合計を足したものを比較。もちろん、上記同様、「プラン198デイライト」と「ここだけプラン98」を比較の対象外とし、各割引プランも適用していない。
通話回数 | 基本料金+通話料金 | 最適プラン |
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0回以上〜6回以下 | 1,350円〜1,950円 | プラン135 |
7回以上〜25回以下 | 1,980円〜3,480円 | パルディオおはなしプラス |
25回以上〜36回以下 | 3,480円〜4,140円 | プラン198 |
36回以上〜37回以下 | 4,140円〜4,180円 | プラン270 |
38回以上〜 | 4,200円〜 | パルディオおはなしプラスL |